社会人1年目ではまった”生産性の罠”

生産性の罠にハマった1年目

他の人よりも絶対スピード感あるし、正しい仕事の仕方をしているはずなのに上手くいかない・・・

その一方でまわりの方がどんどん成長している気がする・・・

そう焦っている人はいませんか。

  • 上司とワークのアウトラインを確認してから作業スタートする
  • エクセルはAltキーを使ってショートカットで操作する
  • パワポはいきなりスライドから作り始めない

そんな「仕事のコツ」もわかり、確かに仕事スピードも上がっている。

そのはずなのに・・・

  • 初めは「仕事早いね」とか言われてたけど、気づけば周囲と変わらないスピード
  • 仕事が遅いはずのあの人のアウトプットがとても良い
  • 自分が出したアウトプットがぶっ叩かれ続けている

もしかしたら、それは「生産性の罠」にハマっているのかもしれません。

私はその罠にはまっている当事者でもあります。

2019年になり、早くも社会人になってから1年が経とうとしている一方で、かなり成長幅が減ってきている感覚があります。努力はしているつもりでした。

努力すべきことを間違えている気がずっとしていて、結構な期間を悶々としていました。先日「何を間違えていたのか」について「こういうことかも!」と考えがまとまったので書いてみます。

生産性の罠とは何か

初めに簡単に生産性の定義をします。

今回でいう生産性は個人の仕事として考え、「生み出した価値/ 価値を生み出すためにかける時間」を考えたいと思います。お金とか体力とか、そういったインプットは今回考えません。

生産性を高めるとは

  1. 同じインプット量(時間)で価値を高める
  2. 同じ価値を維持しながらインプット量を減らす

ことです。

生産性は、図形の対角線の傾きとして表現されます。この傾きが大きいほど生産性が高くなります。(少ない時間で高い価値を生み出せる)

人は①②の努力を行い、結果として生産性が高まっていきます。

この生産性の定義を踏まえて「生産性の罠」とは

価値を高める努力とインプットを減らす努力は別物であり、インプットを減らす努力に固執すると、価値を高める努力が非効率性に感じて取り組むことができなくなり、結果的に一人前になれないこと

であると考えます。

どういうことか一つずつ説明していきます。

  1. 価値を高める努力とインプットを減らす努力は別物
  2. インプットを減らす意識が強すぎると価値を高める努力ができない
  3. 社会は価値ベースで評価をしており、一定水準以下の価値は無意味

1. 価値を高める努力とインプットを減らす努力は別物

生産性を高めるには①価値を高める②インプットを減らすの2つのアプローチがありますが、この2つの努力は性質が異なります。

相互は基本的に独立しているため、1つの努力が両方に効くことは少ないです。

つまり「いくらインプットを減らす努力をしても価値は高まらない」と言えます。

価値を高めるためには、限界点までたどり着く必要があります。限界までたどり着き、それを押し広げようとすることで、価値の限界が広げられます。死にかけたサイヤ人が復活したときに更に強い力を得るイメージに近いです。ベジータ様の勇姿を良く見てください。

本を読んだりすることだけで、ここの限界が広がっていくことはなく、実践で揉まれていくことでしか伸びていかない、苦労を必要とする努力です。

詳細は後述されますが、限界に向かっていく過程で、効率性が下がっていく局面があります。悩んで考えて上手くいかない、といったプロセスを踏んでいく必要がある努力です。

一方インプットを減らす努力は「本を読む」「人から聞く」など簡単なインプットから実現できることが多いです。

習熟度による順番の前後などがあまりなく、知ったことからどんどん取り組むことができます。

今まで時間をかけてやっていたことが、サクッと進むようになるので楽しいです。マクロとかショートカットとかで効率を上げていくのが典型例かと思います。

この性質の違いを踏まえた上で次です。

2. インプットを減らす意識が強すぎると価値を高める努力ができない

2つの努力の性質を見ましたが、この2つの違いが矛盾を引き起こします。

「②インプットを減らす」努力を行っていくと、時間対効果を非常に意識するようになっていきます。なので、時間に対する価値が低減してくるタイミングから、だんだんと取り組む意味を感じなくなってきます。

要するに、効率が悪いことはやりたくなくなります。

しかし①価値を高めるための努力は、限界値までたどり着いてはじめて成長に繋がります。

価値は努力の時間に対して、初めは高い角度で進んでいきますが、徐々に線が寝てきます。つまり生産性が段々と下がっていきます。

この生産性が下がる区間を乗り越えて、限界値までたどり着かなければ次のフェーズには進めません。

「インプットを減らす努力」と「価値を高める努力」は意識として、矛盾・葛藤を引き起こしやすいのです。

限界まで行かないと価値は高まらないが、限界にたどり着くまでの過程が割に合わない・・・

と考えてしまいます。

インプットを減らす努力だけしていても、たとえ時間の節約はできても、それだけで価値が高まっていくことはありません。

3. 社会は価値ベースで評価をしており、一定水準以下の価値は無意味

「じゃあそれの何が問題なんだよ!」という話を考えると

社会は生産性ではなく価値に対して対価を払っており、相手が求める価値水準に満たなければ対価は得られない。要求される価値水準に満たなければ、どれだけ頑張ってインプットを減らしても無駄。

ということです。

特に新卒入社時にそれを間違えないほうが良いと思いました。これが私がはまったところだと思っています。初めから求められている水準の価値を出せていることは基本的に無いです。その状態で②インプットを減らす効率化ばかりに目が向いていると失敗します。

価値として認めてもらえる水準が出せて初めて一人前(正当に対価を受け取ることができる)であり、その価値水準に満たないままスピーディであっても、対価に見合った仕事ができず、部分的なことしかできない人材になります。

生産性の罠を乗り越えるためには

世の中「生産性向上じゃい!働き方改革じゃい!」と盛り上がってますが、生産性向上の片面である「インプットを如何に減らしていくか」に固執していくと、価値を高める努力が辛くなっていくと感じてます。

自分なりの結論は

「価値を高めるために限界にトライするのは正しい」

「そのトライに初めから効率は求めなくて良いし、効率悪いと言われても気にしない」

そして

「生産性はあくまで”価値/時間”で算出されるアウトカム指標なので、タイミングに応じて”価値”を追うのか”時間”を追うのかは、適切に設定したほうが良い」

「社会人1年目は確実に”価値”を重要指標として追うべき」

です。

まずは2種の努力の違いの性質を理解した上で、意識的に「価値を高める」努力を行うことが大事だと思ってます。

新卒入社時点ではパフォーマンスが低く、①②双方に努力する必要がありますが、その努力の重点は「①価値を高めること」に向くべきです。

ただし②インプットを減らす努力でも、知ってすぐ実践できることはやったほうが良いし、②によって時間を節約して価値を高める余裕が作れるのならば、やる意味は充分あるとは感じてます。

また①価値を高める努力にも効率的なやり方がある、というのはこの前感じました。価値を高めることに集中して時間無視してたら、全く時間があっても足りない経験をして、後々振り返ると無駄も多かったな、なんて感じることもありました。

時間の短縮は後から勝手についてくる

コンサルティング会社の場合、今の役割において価値を高めるための努力とは「一段深い思考・分析をする」「わかりやすく可視化する」「価値ある情報を見つけ出してくる」などだと思ってます。

今思えば自分の周りでは「効率は悪いが、その場その場で最上のものを出そうとする姿勢」がある人はグイグイ成長していったイメージです。一度最上の出し方がわかれば、そこにたどり着く効率はあとからいくらでも上がってきます。そのあたり、自分は間違えていたなと反省しています。

個々のものについて、その場その場で自分に出せるベスト(=限界値)をぶつけて、フィードバックを受けて、回していくイメージです。ベストを出さない限りいくらフィードバックを受けても限界値は広がりません。効率よく考えるのではなく、考え抜く癖をつけないと。

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